『経営理念を社員さんと作ってみえたこと』
甲府支部11月例会の報告は報告者、大進自動車工業(有)の代表取締役、齊藤哲治氏です。
「経営理念を社員さんと作ってみえたこと」~額に入った理念なんていらない~をテーマにご報告いただきました。
社長を引き継いだときは経営者とはほど遠く、いくら頑張っても利益がでないという苦しい時代の紹介から始まりました。
経営に悩んでいる時、同友会に出会い入会します。同友会の例会での学び合いの中から「経営指針を作成しなければ明日の会社の発展はない」と確信し、経営理念の作成に取り組みます。並行して、社内改革や業務拡大にも取り組んできました。
しかし社員さん2名の突然の退職。共有してきたつもりだった経営理念が、実は自分勝手な経営理念だったことに気が付きます。
本当に社員は経営理念を理解しているのか、そもそも社内でしっかりと発表したのか、社員がワクワクする理念になっているのかといった厳しい指摘を長野同友会の経営指針をつくる会で突き付けられました。
そして齊藤社長は社員と共に、経営理念を作成します。一緒に作ってみてわかったことは、社員一人ひとりの人格を尊重して、信頼して任せていくことの重要性です。そして、日々の業務に追われていているのではなく、考える時間を確保してどのように働いていきたいのか、会社はどの方向に進むのかを共有する時間をつくることの大切さに気付き、実践に移されました。
今後は経営理念の共有、実践と併せて新卒採用が課題となります。
報告からは齊藤社長の社員さんに対する思いやりと、誠実さと、愛情を改めて感じることが出来ました。本当に泥臭く一生懸命、実践されているのが伝わってきました。
今回の報告では、経営理念の本当の意味や、なぜ経営理念が大切なのかを実際の経験を元に報告いただきましたので、とてもわかりやすく実感できました。
また、何のために経営しているのか?どんな会社にしたいのか?を改めて考えるきっかけも与えてもくれました。
最後になりますが、例会に参加いただきました会員さま、報告者の齊藤社長、11月例会作りに協力いただきましたメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
フルマークス 所長 鈴木 大介