よい会社 よい経営者 よい経営環境をめざす

11月 南支部例会

「生産者と共に生きる食品メーカーの挑戦」


 長谷川氏は小学校3年生の時に家業を継ぐことを決められており、高校卒業と同時に東京農大で醸造学を学び卒業後、他社への就職予定もあったそうですが、そのまま長谷川醸造へ就職するに至りました。
 就職後、氏が考えられた事は、先ず製造現場の全てのことを掌握する事と考え、当時の工場長の厳しくも愛情あふれる指導教育の元、現場のフローについては全てを習得されたそうです。血の繋がりもない先代に仕えた工場長との御関係は、さぞゆるぎない師弟愛で強く結ばれていたのだな!と感じられました。
 その工場長は数年前に他界をされたそうですが、現在でも奥様が工場の近くに住まわれており、日々の行き来は勿論のこと、運転免許証がない奥様が遠出をされる時など長谷川氏は元よりご家族、従業員でサポートされていると聞き「会社たるは大家族主義での経営」の実践の鏡と感じ入り感動しました。
 また、氏が常々口にしている事でもありますが、長谷川醸造は「日本で一番高く梅を買う会社」を標榜し、県内契約農家の生産意欲を掻き立てる買い取り値の実現を目標と置いています。また、自家農園を持ち生産から製造、販売までの一貫体制にも取り組んでいます。
 最後に氏は沢山の利益を創出し納税義務を果たして、その結果、会社には内部留保が高まるので経営危機とは無縁の会社になる。換言すれば、その事は従業員が安心して働ける職場環境の維持継続に当たり地域貢献に繋がるとの示唆を頂きました。また、前述の契約農家との関係の確立や、自家農園の運営によって新たな雇用創出も可能になり地域貢献であるとも教示くださいました。
 今回の報告を聞いて、何事にも熱心な長谷川社長のお人柄や経営に対する真摯な姿勢などに触れさせて頂き再認識をした次第です。氏が報告された通り、先ずは私達経営者がしっかりした経営を継続する事が最大なる地域貢献であるとの事を肝に銘じ日々研さんを積んでいきたいと思います。

座長まとめ
オオタ総合食品(株) 多田勝

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