「お客様の『困った』を『良かった』へ」
南支部6月例会は、「お客様の『困った』を『良かった』へ」~経営理念の実践で顧客から求められる会社に成長~と題し松村洋蘭(株)松村秀彦氏の報告をいただきました。
胡蝶蘭の生産・販売を手掛ける松村氏は、1999年に社長に就任するも顧客ニーズの多様化と市場の激しい変化に飲み込まれ苦しい時期が続きました。その後2008年同友会に入会し経営理念を作成、現在その理念に基づいた新商品の開発と販路の開拓を進めております。
「新たな価値を創造する」「顧客の困ったに対応する」姿勢の中から、花を落とした胡蝶蘭を「顧客から引き取り、1年後に開花させてお返しする」システムや気軽にランを楽しめるミニ胡蝶蘭の開発など独自の取り組みが生まれ、また他業界との連携の中で商品にどの様な新しい価値を創りだせるか常に模索しているそうです。顧客のニーズを選り分け具現化する過程は、松村氏の経営理念の中の「事売り」のセンスが感じられました。
グループ討論は「新しい事業領域を考えていますか」というテーマで行い、新規事業への不安、社内の意識統一の為の経営理念の必要性など様々な意見が交わされました。それと同時に松村氏の報告を一年後にもう一度聞きたいという意見もありました。
報告の中で松村氏は「経営理念を作成してなければ、途中で膝をついていたかもしれない。」とおっしゃっていましたが、理念に基づく経営の強さとその中で発揮されるセンスの確かさを改めて認識した例会でした。
(株)互恵リスクマネジメント 取締役営業部長 上田 健二