「労務トラブルを防ぐ3つのポイント」
今月の甲府支部例会の報告は「労務トラブルを防ぐ3つのポイント」と題して社会保険労務士の冨永氏に報告を頂きました。
今回は新年度初めての甲府支部例会ということで50名を超える多くの出席者の中、新幹事の緊張した面持ちの中で始まりました。
例会報告の中で冨永氏がかつて体験した失敗例を3つあげて頂き、私たち中小企業経営者にとって非常に重要な問題提起がなされました。
①「模範社員」が「問題社員」に!②出勤停止処分の意外な落とし穴!③「身元保証書」が原因で社員の3分の1が退社!?
何が原因でこのようなことが起こってしまったのか?氏が悩んでいく中でその答えは実は同友会の労使見解の中にあったということに気づかれました。
キーワードとして冨永氏が提起したことは「あてにしあてにされる」という関係づくり、従業員とコミュニケーションを密にし、一方的にあてにするのではなく、あてにされること。この関係が大事だということです。
まさに労使見解の「従業員と経営者は対等な立場である」ということではないでしょうか。
テーブルディスカッションでは,「報告から気付いたこと、自社の労務管理の問題点はどこにあるのか」と題して活発な討論がされました。今回初めてテーブルリーダを務める幹事の方も一生懸命議論を深めていました。そんな一生懸命さが今回の参加者に伝わったのか、各テーブルとも自社の問題点を隠すことなく交流し合い、今後の経営実践につながるものとなりました。
討論発表では、従業員とのコミュニケーションの大切さや就業規則への考え方について多くの発表がありました。
今回の報告を聞いて冨永氏が労使見解について深く学ばれており、経営者自身がもっと同友会の先輩会員が経験し蓄積してきた深い労使関係の歴史と成果を学び、自社の経営に生かしていきましょう!と熱いメッセージをくれたように感じました。
冨永氏の貴重な問題提起を自らの経営姿勢と照らし合わせ、明日からの経営で実践に移していきたいと決意しました。
座長まとめ:大進自動車工業(有) 代表取締役 齊藤 哲治