経営相談室だより【No.4】
1年は早いもので、残すところあとわずかとなりました。山梨県中小企業家同友会会員の皆様におかれましては、多忙な日々を過ごされていることと思います。
さて、第4回の経営相談室だよりは、司法書士の半田武彦が担当させて頂き、情報提供と課題提起をさせて頂きたいと思います。
まずは、情報提供です。多くの会員の皆様はすでにご存知かもしれませんが、今は登記事項の内容をインターネットで閲覧できるようになっています。また、登記事項証明書をインターネットで注文し、取得する(法務局から郵送してくれる)ことができるようになっています。まだまだ周知されていないのが現状のようで、登記事項を確認したり登記事項証明書等を取得するために、わざわざ法務局に足を伸ばしている方が多くいらっしゃるようです。登記事項証明書閲覧・取得コストが抑えられます(登記情報提供サービスを利用したことによる登記事項の閲覧費用は、1件397円です。登記・供託オンライン申請システムを利用したことによる登記事項証明書の取得費用は、郵送料込で1件570円です。法務局に行く必要がないので、その点の経費も抑えられます。)。ご存知ない皆様は以下のホームページをご確認いただき、ぜひご活用ください。
登記情報提供サービス(運営:財団法人民事法務協会)
http://www1.touki.or.jp/gateway.html
登記・供託オンライン申請システム(運営:法務省)
http://www.touki-kyoutaku-net.moj.go.jp/
次に、課題提起です。会社組織であっても、個人事業主であっても、経営者にとって重要な課題の1つに、「事業継承」があります。速やかに事業継承できるように、また、企業の永続性の観点からも早めに対策をとっておくことは、経営者の責任ともいえるのではないでしょうか。
会社組織であれば、株式の継承を考えなければなりませんし、役員の構成についても検討する必要があると思います。また、経営者の資産をどのように継承させるのかも重要な課題といえます。万が一経営者に相続が発生した場合、相続人間に問題が生じ、経営どころではなくなってしまえば、どんなに素晴らしいサービスをし社会貢献できている企業であっても、そのサービスを提供できる母体を失うことになり、社会貢献を継続できなくなる可能性があります。遺言を作成しておくことや自社の定款を見なおすこと、株式の譲渡をすること等、今のうちからできる対策をしておくことはとても大切ではないでしょうか。私たち経営相談室のメンバーは、「事業継承」に関してもアドバイス等が可能です。ぜひ積極的にご活用ください。
むすびに、皆様におかれましてはご多忙な時期かとは思いますが、経営者は何よりも健康が大切だと思います。ご無理なさらぬよう、ご自愛くださいまして、良い年をお迎えください。
著 : 半田武彦司法書士事務所 代表 半田 武彦
経営相談受付窓口
(電話)055-236-5537 同友会事務局