『県内経済の発展方向とリニア効果の活用』
新年に発展を誓い合う 2012年新春の集い
1月21日(土)にアピオ甲府にて、新春の集いが開催されました。甲府、東、南の3支部の合同例会として開催された集いには、オブザーバを含め約120名が参加。互いに激動の2011年を振り返り、新年の発展を誓い合いました。
2015年ビジョンの実践を
主催者あいさつに立った中村代表理事は、多くの命を奪った震災とその復旧、復興に尽力している被災地同友会と全国の連帯を紹介しました。
新年の山梨同友会は、自社と地域の発展のために学び合う同友会活動をより一層強化していくことと、中小企業振興条例の制定など2015年ビジョンに掲げた項目を実践していくことを強調しました。
県内経済の発展方向を探る
新春の集い・第一部では、「県内経済の発展方向とリニア効果の活用~中小企業こそ活力の源泉~」と題して、坂本宏氏(山梨産業文化研究所・代表)の記念講演を開催しました。
坂本氏は、2027年に品川-名古屋間の開業を予定するリニア中央新幹線の県内経済への影響を多角的に捉え、県内経済の変貌と中小企業への影響を危機感を持って提起しました。
冒頭、リニアの開業により丸の内や霞が関などビジネスや行政の中枢に直結すること、また空港のある品川へ15分という短時間で移動できることなどを取り上げ、トラベルユーズではなくビジネスユーズの機能であることが紹介されました。
首都機能の分担・分散
リニア開業後の山梨は、大学院や民間企業研究施設、モノづくりの研究・試作基地が立地し、首都機能の一端を担う可能性があると紹介。また中京、近畿からのビジネスユーズでの石和温泉、湯村温泉の利用が進むことを踏まえ、戦略を練ることが大切と提起しました。
一方、産業別の対応策として、機械電子工業では、オーダーメイドや刷り合わせ技術の確立と各社のコラボレーションを進めること、食品工業では、素材・技術・土地・文化を生かしたブランド化がカギであること、観光業では、ビジネスと観光のつながりを改めて考え、接待などでの温泉街の利用促進、優秀なツアーコンダクターの育成で週末に限らずに「休日は山梨にいます」を定着させることが重要であると指摘しました。
中小企業家の皆さんに期待する
また、坂本氏は山梨同友会のように、異業種で元気な経営者が集まり、自社の発展を真面目に勉強する会こそ、今後の山梨県経済の発展のカギになるとエールを送りました。
第二部の懇親会には約70名が参加し、新会員や他支部の会員との名刺交換が活発に行われ、思い新たに各社の発展を誓い合いました。